『パンズ・ラビリンス』
どうも、あなごです。
今回のブログも映画感想です!
気づかずにネタバレしちゃうかも!
今年は映画たくさん観ます!
というわけで、
今回も人がおすすめしていた映画を、と。
そこで観たのが、これ。
ギレルモ・デル・トロ監督の『パンズ・ラビリンス』
ファンタジー映画です。
第79回アカデミー賞で3部門も受賞しています。
演劇で尊敬する人が紹介していたので、気になってレンタル。
デル・トロ監督ってどっかで聞いたことあるなぁって思ってたら、
僕の大好きな『パシフィック・リム』の監督だった。
この監督、日本のロボットアニメが大好きで、それにインスパイアされて『パシフィック・リム』を作ったという。
パシフィック・リムは、続編が制作されているから、本当に楽しみ。ぜひ完成させてほしい。
話が脱線してしまった。
というわけで、そんな”オタク”なデル・トロ監督がつくったファンタジー映画が『パンズ・ラビリンス』だ。
いやぁね、この黄金色に輝く宣伝ポスターみてくれよ。
ちょっと少女が魔法の国で冒険活劇しちゃうような映画に見えるじゃない?
ところがぎっちょん!!
めっちゃ現実的なダークファンタジーです。
舞台は1944年のスペイン。
空想好きの主人公の少女オフェリアは、母に連れられて、とある山間部の軍の駐屯地にやってくる。
その道中、不思議な石像を見つけたオフェリア。
そこでみつけたナナフシに連れられ、とある遺跡にやってきたオフェリアは、そこでパンという異形の見た目をした者から、前世は魔法の国の王女様だったことを告げられる。
そして、3つ試練を与えられ、それを無事クリアできたなら、魔法の国に帰れるという。
はたして、オフェリアの運命は……。
というお話です。
一人の少女が、目的のために試練を乗り越えるというお話は、『千と千尋の神隠し』などでも用いられる構図ですね。
この映画の特徴は、現実世界とファンタジー の世界と、2つの舞台で話が進行するということ。
というよりは、現実世界が話のベースにあんっているので、それ+ファンタジーといった具合だ。
映画のバランスとしては、残念ながら現実の描写の割合が多い。
ダーク・ファンタジーと謳っているとおり、
この作品はまったく子供向けじゃなくて、(実際PG-12指定)
大人向けのファンタジー映画。
画面は基本的に暗いし。
直接じゃないけど、グロテスクな描写は多いし。
そして悪役の残忍さと言ったら……。
あとファンタジーの登場キャラクターも、どこかリアリスティックで、グロテスク。
デフォルメされないと、こうなるのかなぁなんて思っちゃったり。
この映画は、すべての空想世界が、オフェリアの妄想だったという解釈もできるように設計されている。
それを狙ったかのように、ポスターのキャッチコピーは
「だから少女は幻想の国で、永遠の幸せを探した」
だから、とは何か。
現実世界では、オフェリアは幸せじゃなかった。
母親は愛してくれない。継父も好きじゃない。
オフェリアは物語の中でどんどん追い詰められていく。
そんな中で、逃避として、彼女が妄想した世界の話じゃないのか、と。
どちらの解釈もできるように、あえて作られている。
でも、やっぱり、僕は、
魔法の存在は確かにあったと、信じたい。
どちらにしろ、彼女は幸せになった。
魔法の国の王女さまとして。